はじめての星空

家族ではじめる!キラキラ輝く星団観察ガイド ~肉眼・双眼鏡で見つけやすい対象~

Tags: 星団, 天体観測, 初心者, 家族, 双眼鏡

「夜空を見上げても、星がたくさんありすぎてどれが何だか分からない」「望遠鏡がないと何も見えないのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、大丈夫です。実は、特別な道具がなくても、そして入門用の双眼鏡があれば、宝石箱のようにキラキラ輝く「星団」を見つけることができます。

星団は、たくさんの星が集まって一つの固まりのように見える天体です。家族みんなで探して、その美しさに感動する体験は、忘れられない思い出になるでしょう。この記事では、天体観測初心者の方や、お子さんと一緒に星空を楽しみたい方に向けて、肉眼や双眼鏡で見つけやすいおすすめの星団と、観察のポイントをご紹介します。

星団ってどんな天体? 子供にも分かりやすく解説

星団とは、文字通り、たくさんの星がギュッと集まっているグループのことです。夜空には、一人ぼっちで輝いている星もたくさんありますが、星団の星たちは、お互いの引力で結びついて一緒に宇宙を旅している仲間たちです。

星団にはいくつかの種類がありますが、特にはじめての観察におすすめなのは「散開(さんかい)星団」と呼ばれるものです。これは、比較的若い星たちが数百個から数千個程度集まっているグループで、ポツポツとした星の粒が集まって見えます。まるで、夜空に散りばめられたダイヤモンドの粒のようです。

もう一つ、「球状(きゅうじょう)星団」という種類もあります。こちらはもっとたくさんの星(数万個から数十万個!)が球のようにぎっしり集まっているもので、少しぼんやりした丸いかたまりのように見えます。こちらは双眼鏡でも見えますが、小さな点に見えることが多いので、まずは散開星団から探してみるのがおすすめです。

まずは肉眼で!見つけやすいおすすめの星団

特別な道具がなくても、肉眼でハッキリとその存在を感じられる星団があります。

プレアデス星団(すばる)

「すばる」という名前で聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。おうし座にあるプレアデス星団は、肉眼でも6~7個の星が小さく集まっているのが分かります。条件が良い場所で見ると、もっと多くの星が見えることもあります。冬の夜空で明るく輝くので、とても見つけやすい星団です。まるで小さなひしゃくのような形に見えることもあります。

お子さんと一緒に、肉眼でいくつ星が見えるか数えてみるのも楽しいでしょう。見慣れてくると、キラキラと輝く美しい集まりであることが分かってきます。

双眼鏡でさらに感動!おすすめの星団

肉眼でも見える星団や、肉眼では見えにくいけれど双眼鏡を使うと姿を現す星団はたくさんあります。ここでは、入門用の双眼鏡(8倍〜10倍程度)で見つけやすいおすすめの星団をご紹介します。

プレセペ星団(M44)

かに座にあるプレセペ星団は、肉眼では少しぼんやりした雲のように見えますが、双眼鏡で見るとたくさんの星が集まっている様子がよく分かります。春の夜空で見やすい星団です。双眼鏡の視野いっぱいに広がるたくさんの星の輝きは、まるで小さな宝石箱を覗いているような感動があります。

二重星団(NGC 869・NGC 884)

ペルセウス座にある二重星団は、その名の通り、二つの星団が隣り合って見える美しい星団です。肉眼でも少しぼんやりとした光のしみのように見えますが、双眼鏡を使うと二つの星団がそれぞれたくさんの星の集まりであることが分かります。秋から冬にかけての夜空で見やすい対象です。色の違う星が含まれていることもあり、双眼鏡でも色合いの違いを感じられることがあります。

その他

他にも、ぎょしゃ座のM36、M37、M38など、双眼鏡で見つけやすい散開星団はたくさんあります。星座早見盤などで星座を見つけたら、その近くにある星団を探してみるのも良いでしょう。

星団観察を家族で楽しむための準備とヒント

星団観察をより楽しむために、いくつか準備とヒントをご紹介します。

準備するもの

観察場所の選び方

できるだけ街灯が少なく、空が暗い場所がおすすめです。自宅の庭やベランダでも、周りに高い建物がない場所を選びましょう。公園などで観察する場合は、利用時間やルールを確認し、安全な場所を選んでください。お子さんから目を離さないように注意しましょう。

観察のヒント

まとめ

星団観察は、肉眼や双眼鏡といった手軽な道具で始められる、天体観測の素敵な入口の一つです。特に、お子さんと一緒に、夜空に輝くたくさんの星の集まりを見つけた時の喜びは格別でしょう。

まずは身近な場所で、この記事でご紹介した星団を探してみてください。そして、夜空の奥深さと美しさを、ぜひご家族みんなで感じていただけたら嬉しいです。