はじめての星空

家族で学ぶ!夜空の星はどうして動くの? 星の動きと地球のふしぎ

Tags: 星の動き, 地球の自転, 日周運動, 北極星, 家族で学ぶ, 天体観測

天体観測をはじめて、夜空を見上げていると、時間が経つにつれて星の位置が変わっていることに気がつくかもしれません。さっきはあの建物のすぐ上にあった星が、しばらくするともっと西の空に移っている、というような経験です。

なぜ、遠い宇宙にあるはずの星たちが、まるで空を移動しているかのように動いて見えるのでしょうか。それは、地球の動きと関係があります。この記事では、家族で一緒に、星が動いて見えるふしぎと、その理由について学んでいきます。

夜空の星の動きを観察してみましょう

まずは、実際に夜空の星がどのように動くか、観察してみることから始めましょう。特別な機材は必要ありません。肉眼で十分です。

  1. 観測場所を決める できるだけ周りに明るい光が少なく、空が広く見渡せる場所を選びましょう。自宅の庭やベランダ、近くの公園などが考えられます。安全には十分に注意してください。
  2. 目印を見つける 空の星と、地上の建物や木などを組み合わせて目印を決めます。例えば、「あの屋根の上にオリオン座の三つ星が見える」というように、具体的な場所を確認します。
  3. 時間を置いて観察する 同じ場所から、時間を置いて再び空を見上げてみましょう。15分、30分、1時間と、少しずつ時間を延ばしてみると、星の位置がずいぶん変わっていることが分かります。どの方角に、どのくらい動いたように見えるか、家族で話し合ってみるのも楽しい時間です。

特に、東の空から昇ってきた星が南の空を通り、西の空へ沈んでいく様子や、北の空に見える星がぐるぐると回っているように見える様子などが観察できるかもしれません。

どうして星は動いて見えるのでしょうか? 地球の自転とは

星たちが空を移動しているように見えるのは、星そのものがものすごいスピードで動いているから、というわけではありません。実際には、地球が一日かけてぐるりと一回転している、「自転」が原因です。

私たちが立っている地球は、止まっているように感じますが、実はものすごい速さで常に回り続けています。コマが回るように、あるいは地球儀をくるくる回すように、地球は北極と南極を結んだ線を軸にして自転しているのです。

この地球の自転によって、私たちから見ると、夜空の星がまるで東から西へ動いているように見えるのです。これは、電車に乗っている時に、窓の外の景色が後ろへ流れていくのと同じような感覚です。実際には景色が動いているのではなく、電車が進んでいるため、そのように見えるのです。

地球の自転を分かりやすく説明するには

お子さんと一緒にこのふしぎを理解するために、身近なものを使って説明してみましょう。

地球が一日かけて一回転するから、星も一日かけて空を一周するように見えるのですね。

北の空の星の動きと北極星

星の動きは、空の見る方角によって少し違って見えます。特に北の空を見ると、星がまるで一つの点を中心にぐるぐると円を描いて回っているように見えることがあります。

この「一つの点」の近くにあるのが「北極星」です。北極星は、地球の自転軸が指している方向とほぼ同じ方向にあるため、地球が回っていても、私たちからはほとんど動かないように見えるのです。

北極星を見つけることができれば、そこが真北の方角だと分かります。星の動きを観察する際には、北極星を基準にしてみるのも面白いかもしれません。

家族で星の動きを記録してみよう

星の動きを観察したら、その様子を記録に残してみるのも素敵な活動です。

こうした記録は、後で見返した時に、自分たちが地球の動きを感じた体験として残ります。お子さんの自由研究のテーマにもぴったりかもしれません。

まとめ

夜空の星が動いて見えるのは、星が動いているのではなく、私たちが立っている地球が自転しているためです。一日かけて地球がくるりと回ることで、星は東から昇り、南を通り、西へ沈んでいくように見えるのです。北の空では、北極星を中心に他の星が回っているように見えます。

家族で実際に夜空の星の動きを観察し、地球の自転について話し合ってみることは、宇宙の広さや地球の動きを感じる貴重な体験になります。難しい知識がなくても、目の前の星空からたくさんの学びを得ることができます。

さあ、今夜、家族で一緒に空を見上げて、星の動きのふしぎを探してみませんか。