はじめての星空

星座はどうやって生まれたの? 夜空の星の並びのふしぎ

Tags: 星座, 天体基礎, 星空の歴史, 子供向け, 学び

はじめに

夜空を見上げると、たくさんの星が輝いています。 星は、まるでダイヤモンドを散りばめたようにきれいです。

子供と一緒に星を見ていると、「あの星とあの星をつなぐと、何かの形に見えるね」「どうして星には名前があるの?」といった疑問が出てくるかもしれません。

特に、夜空には「星座」と呼ばれる星の並びがありますね。オリオン座や北斗七星など、名前を聞いたことがある方も多いでしょう。

どうして星空には星座があるのでしょうか。星座は一体どのようにして生まれたのでしょうか。

この記事では、そんな星座のふしぎな成り立ちについて、家族で一緒に分かりやすく学べるようにお話しします。

星座はどうやって生まれたのでしょう?

昔の人たちの工夫

昔の人々にとって、星はとても大切なものでした。 今のように時計やカレンダーがなかった時代、人々は星空を見て時間の流れや季節を知りました。農業をする時や船で海を渡る時、星は方角を知るための目印にもなりました。

ところが、夜空には数えきれないほどの星があります。その一つ一つを覚えるのは大変です。

そこで、昔の人たちは、近くにある明るい星をいくつか選び、線で結んで「形」に見立てることを始めました。動物や人物、道具など、身の回りのものに似ている形を見つけて、「これはライオンの形だ」「これは船の形だ」と名前をつけたのです。

これが、星座の始まりと言われています。

星座は物語と結びついた

星の並びに形を見つけて名前をつけるだけでなく、昔の人たちはその形にまつわる物語も作りました。

例えば、ギリシャの神話には、夜空の星座にまつわるたくさんの物語が伝えられています。勇士ヘルクレス座や、美しいカシオペヤ座、おうし座とたたかうオリオン座など、多くの星座が神話の登場人物や動物と結びついています。

こうした物語があることで、人々は星空をより楽しく、覚えやすく感じることができました。親から子へ、また次の世代へと、星の並びとその物語が語り継がれていったのです。

世界中の様々な地域で、それぞれの文化や伝説に基づいた独自の星座が考えられていました。日本でも、昔は独自の星の呼び名や星座のような並びがありました。

世界共通の「星座」になった

時代が進み、天文学が発展すると、世界中の天文学者が協力して、夜空の星座を整理する必要が出てきました。地域によってバラバラだった星座やその境界線を統一しようという動きが生まれたのです。

そして、1928年に世界的な機関によって、夜空全体を88個のエリアに区切り、それぞれのエリアにある星の並びを「星座」として定めることが決められました。これが、今私たちが使っている88星座です。

このようにして、数千年の長い時間をかけて、人々が見上げてきた夜空の星は、物語とともに「星座」として世界共通のものになったのです。

家族で星座の成り立ちを楽しむには

星座の成り立ちを知ると、いつもの星空が少し違って見えるかもしれません。家族で星座の成り立ちについて学ぶことは、子供の興味をさらに引き出す良い機会になるでしょう。

星座図鑑や物語を調べてみる

図書館には、たくさんの星座図鑑や、星座にまつわる物語の本があります。 興味を持った星座について、どんな形に見立てられたのか、どんな物語があるのかを一緒に調べてみましょう。神話の絵や星座のイラストを見ながらお話しすると、子供もきっと楽しんでくれます。

自分たちで星座の形を考えてみる

もし、まだ名前のない星の並びがあったとしたら、自分たちならどんな形に見立てて、どんな名前をつけるか、家族で考えてみるのも楽しいでしょう。 夜空を見ながら、「この星の並びは何に見えるかな?」「どんな物語が合いそう?」と話し合ってみてください。子供の自由な発想に驚かされるかもしれません。

まとめ

夜空の星座は、昔の人たちが星を見て、暮らしに役立てたり、物語を考えたりする中で生まれた、長い歴史を持つ知恵と文化の結晶です。

星の並びに形を見立て、それに物語を結びつけた昔の人たちの工夫を知ると、夜空を見上げるのがもっと楽しくなります。

ぜひ、ご家族で一緒に星座の成り立ちについて学び、満点の星空をより深く楽しんでください。